夜間の走行や雨で視界が悪いときに前方を明るく照らしドライバーの視界を確保する役目を果たすヘッドライトは、クルマになくてはならないパーツの1つですが、同時にクルマの顔の一部として車両デザインの中で重要な役割も担っています。
ヘッドライトは、光源(電球)とリフレクター(反射鏡)そしてレンズの3つのパーツから構成され、電球が放つ光を、リフレクターとレンズで制御しています。現在、光源は白熱電球からハロゲンランプへ、そして明るくより太陽光に近い白色光を発するHIDランプへと移行しています。
ハロゲンランプは、いまでも多くの車種に採用されている最もポピュラーなタイプです。バルブ(電球)内に封入されたハロゲンガスの働き(ハロゲンサイクル)により、白熱電球に比べると明るく、フィラメントの寿命も長いのが特徴です。バルブには、H1/H3/H4/H7など数種類があり、1つのバルブでロービームとハイビームを兼用する車とそれぞれ別々のバルブを使用する車があります。
最近よく目にする明る〜いランプはたいていHIDランプです。HIDランプ(High Intensity Discharge Lamps)は、金属蒸気(キセノンガス)中の放電(ディスチャージ)によって発光するバルブで、光量はハロゲンランプの2倍以上で、太陽光に最も近い白色になります。消費電力も少なく、ハロゲンランプと違って、フィラメント切れがないので3〜5倍の寿命があります。キセノンライトとかディスチャージランプなどとも呼ばれています。
ハロゲンランプとHIDランプとでは発光システムが違いますから、ハロゲンランプからHIDランプに交換する場合には、そのままバルブだけを換えることはできません。HIDキット(バルブキットとコンバーターキット)を購入してシステム自体を交換する必要があります。
プロジェクター式ヘッドライト
球面上のレンズが特徴のヘッドライトで、照射光が外に漏れにくいため、対向車が眩しくないという特徴があります。スペースが小さくて済むので、ライト周りのデザインの自由度も高くなります。

代表的なものとして、日産シーマ(F50)に採用された「マルチプロジェクターキセノンヘッドライト」があります。マルチプロジェクターキセノンヘッドライトは、7個の小型プロジェクターレンズを集合させたキセノンランプで、従来のキセノンランプの約1.7倍の明るさと、フォグランプ領域までカバーする広い照射範囲で夜間走行をサポートします。